ご挨拶

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第21回公益社団法人日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会

大会長 野口 誠

富山大学大学院医学薬学研究部・歯科口腔外科学講座 教授

 第21回日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会を富山市で開催させていただくことになり、大変光栄に存じます。当地での本会の開催は、平成11年の第3回総会(古田 勲大会長)から数えて、18年ぶりの二回目になります。今や富山市は住む人にやさしいコンパクトシティー、落ち着いたおとなの街として、広く知られるようになりました。師走のあわただしい時期ではありますが、是非、足をお運びいただいて、学問のみならず、富山の地を満喫していただければと思います。
 さて、第20回の本会は、春日井昇平会長により「インプラント治療のミッションを考える」をメインテーマとして開催され、本会20年の歩みを総括されました。第21回富山大会は、いわば次の20年への新たな第一歩と言えます。20世紀は物質文明が求められた時代、そして21世紀は精神文明が見直されています。科学分野では、20世紀はマクロからミクロへ、物理学の時代、そして21世紀はミクロからマクロへ、脳科学の時代と言われています。すなわち、21世紀は、20世紀科学の蓄積から生まれた人工知能とロボット技術の恩恵を享受しながらも、かすかに感じる危険性から、それにあらがうかのように、脳と心の問題がクローズアップされてきているともとらえられます。そのような時代にあって、インプラントによる顎顔面の形態と機能回復という私たちの専門医療はどこに向かうべきかを、あらためて問う機会になればと考えました。
 特別講演は、富山大学大学院医学薬学研究部(医学)・生化学講座教授井ノ口 馨先生に、「記憶をつくりかえる」と題するご講演をいただきます。先生は記憶のメカニズムに関する分子脳科学分野で、世界のトップランナーとして、数多くの研究成果をあげられています。極めてエキサイティングなお話を頂戴できるものと期待されます。招聘講演としては、各種メディアでひろくご活躍されているジャーナリスト(元日経トレンディ―編集長)の北村 森氏に、「ホスピタリティが問われる時代」と題して、医療における心の問題を取り上げていただきます。教育講演は、新潟大学大学院医歯学総合研究科・包括歯科補綴分野教授小野高裕先生に、「咀嚼機能評価の臨床的意義-患者さんとの情報共有から始まること-」と題し、単に患者さんの満足にとどまらない、さらにスプリームを目指した口腔機能回復についてお話をいただきます。その他、シンポジウム「オールデンタルで臨む顎顔面インプラント -先生のチームの治療計画を教えてください-」、「上顎欠損に対する広範囲顎骨支持型装置」、「口腔・顎顔面インプラント治療と心身症〜どう対応するか〜」、ワークショップ「広範囲顎骨支持型装置の治療ガイドライン策定にむけて」などをテーマとした特別企画を予定しています。
 また本会では、Pan Pacific Implant SocietyのJapan session として、PPIS Winter Meeting 2017 in TOYAMAを同時開催致します。東アジアを中心とした各国からの専門医とともに、"Global standardization for secure and successful oral implant therapy"をテーマにディスカッションしていただく予定です。
 富山湾はまさに天然の生け簀。そこには500種類以上のきときと(新鮮)の魚が泳ぐ、水産資源の宝庫です。熱のこもった討論のあとは、これら富山の冬の味覚を楽しみつつ、クールダウンしていただければと思っています。スタッフ一同、多くの先生方の来富をお待ち申し上げております。