第26回日本航空医療学会総会

ごあいさつ

このたび、第26回日本航空医療学会総会を2019年11月8日(金)~9日(土)の2日間にわたり、富山市の富山県民会館および富山城址公園にて開催する運びとなりました。


日本航空医療学会は、1994(平成6)年に「日本エアレスキュー研究会」として発足、2000(平成12)年に「日本航空医療学会」と名称を改め、日本における航空機による救急医療システムの確立とその普及を図り、さらには航空機に関連する医学、医療の向上に貢献することを目的としています。このように現在の航空医療は、救急現場への医療の投入による救命率の向上を主眼としていますが、一方で、航空医療の黎明期において、移植医療との関わりが一定の役割を果たしています。
自験例で、1998年10月23日に、当時在籍した信州大学医学部附属病院より、緊急生体部分肺移植術の適応とされた primary ciliary dyskinesia 症例を、当時の長野県消防防災ヘリコプターと岡山市消防ヘリコプターを乗り継いで岡山大学医学部附属病院に航空搬送した経験があります。搬送中に、当時の高度対応人工呼吸器が動作不良となりJackson-Ree’s を用いた薄氷の思いを経験しました。移植手術成功後に文部科学省に説明に呼ばれ、この話をしたところ、高度先進医療開発B研究「日本における肺移植患者ヘリ搬送のための呼吸管理マニュアルの作成」として採択され、航空搬送用の人工呼吸器の基準についての研究を行いました。この成果は、航空搬送用人工呼吸器の基準となりほぼ同時期にスタートした「ドクターヘリ試行的事業」に縁の下で貢献したものと自負しております。


富山県においても2015(平成27)年にドクターヘリ運行システムが導入されて以来出動件数は増加し、救命効果を上げており、同時に運行時の安全性の向上が求められています。

また航空医療を取り巻く環境としては、学会設立当初と比べてIoTやビッグデータの導入、人工知能やドローンの登場など、航空医療もソフト・ハード両面において大きく変化しています。日本航空医療学会として、ドローンの医療応用に関する検討に取り組んでおり、今回の学術集会では「航空医療とSociety 5.0」をテーマに、航空医療の未来についても考えます。


現在、学会事務局では実りある会を開催すべく、鋭意準備を進めております。一般演題及び事前参加登録の受付を行っております。奮ってのご応募・ご参加をお待ちいたしております。なお、一般演題の募集期間は2019年5月28日(火)~7月3日(水)、事前参加登録期間は5月28日(火)~8月2日(金)までとなっております。

2019年6月吉日

第26回日本航空医療学会総会
会長 奥寺 敬
富山大学医学部 救急・災害医学 教授