第91回日本衛生学会学術総会(富山)

学会長挨拶

 第91回日本衛生学会学術総会開催をお世話させていただくにあたり、ご挨拶申しあげます。
 衛生学は社会から大きな影響を受けながら発展し、社会のさまざまな局面でその成果を役立てていくことを求められてきました。「昭和」の時代は、戦後の栄養問題、高度経済成長期の公害・環境汚染対策に、「平成」の時代は、新たな環境課題の解決や生活習慣病予防に、衛生学の視点から対応策を提示してきました。
 社会に開かれ、向き合った時に明らかになってくる課題を解決していくことにより、衛生学はよりよく理解され、また健全に発展していきます。「令和」という新たな時代を迎えた今、衛生学や日本衛生学会の使命を改めて考えたいという思いから、第91回日本衛生学会学術総会のテーマは「これからの衛生学と日本衛生学会の使命」といたしました。

 メインシンポジウムは、日本衛生学会と他学会・他団体との連携を深めるための内容とし、それにより衛生学会の独自性とプレゼンスを高め、学会活動の活性化にもつなげる機会としたいと考えております。衛生学のトピックを幅広く理解し議論するためのシンポジウムや教育講演も企画いたします。今後の衛生学の方向性について、幅広く議論できる場となることを願っております。
 市民公開講座は、開始から10年の節目を迎えた「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」について、その概要とこれまでの成果を紹介する企画としました。パンデミックとなった新型コロナウィルス感染症に、衛生学者がどのように対峙したかを知っていただく特別講演も企画しました。

 この度、富山の地では初めてとなる日本衛生学会を開催させていただくことを、大変光栄に存じております。この貴重な機会を与えていただいた学会員そして理事の皆さまにこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
 雪解け間もない早春の富山での学会が、参加された皆さまにとって、良き学びの機会となりますことを祈念いたします。開催にあたり、ご後援、ご支援、ご協賛を賜りました関係者の方々に深く感謝いたします。
 多数の皆さまにご参加をいただき、活発な討論が展開できますよう切にお願い申しあげます。

第91回日本衛生学会学術総会
会長 稲寺秀邦 
富山大学 学術研究部医学系 公衆衛生学講座教授